名古屋場所十四日目、昨日まで43連勝中だった白鵬をまたしても稀勢の里が止めました。
立ち合いは両者呼吸が合わず2回の「待った」。これには観ている方もかなりの緊張感が伝わってきました。そして成立した3度目の立ち合いで白鵬が見せたのは、右差しでも変化技でもなく、「左で張ってからの右カチ上げ」でした。
これは以前妙義龍戦で行い、妙義龍を一発でKOした強烈な立ち合いです。絶対に負けられないという一番では白鵬は何度かこの立ち合いを見せたことがありましたが、今日は若干の迷いがあったようにも感じました。2度の待ったで予定していた立ち合いを変更したのかもしれません。
そして立ち合い後の両者の意地と意地がぶつかった、張り手を交えた荒々しい相撲展開は見ていて痺れました。先場所もそうでしたが、白鵬―稀勢の里戦は本当に名勝負が多いですね。満員の館内のお客さんも今日は大満足の一番だったと思います。
それにしても3敗後の稀勢の里は相撲内容が見違えて良くなりました。もっと早くエンジンがかかっていたら、間違いなく名古屋場所も違った展開になっていたでしょうね。
平幕では筆頭の高安が勝ち越しを決めました。これで来場所は平成生まれ初の三役が誕生することになりそうです。
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