先月の2日に受けた平成25年度の住宅ローンアドバイザー試験、本日合格しました。
住宅ローンアドバイザーは住宅購入予定者や借り換えなど購入後の方々を対象に複雑な住宅ローンについて適切な情報をアドバイスする人を育成することを目的として、国土交通省が中心となって取りまとめした資格です。
「住宅ローン」と一言でいっても、変動金利、固定金利、固定金利選択型などに分かれ、その中でまた元利均等返済、元金均等返済などに分かれるので、意外に複雑で多様なのです。
来年の4月からは消費税率が現在の5%から8%にアップします。住宅は数千万円という非常に大きな買い物ですから、3%もアップするとなると、この消費税がかなり家計の負担を大きくします。従って、「消費税アップする前に何としても住宅を探さなくては!」と考えている方も多いのではないでしょうか。
前回1997年に同じく消費税をアップした時は、駆け込み需要とその反動から住宅市場はかなり冷え込みました。そのため今回は消費税率アップの時期に合わせ、住宅ローン控除の額が現在の最大10年200万から倍の10年400万に拡充されます。
場合によっては、消費税率アップ後に住宅を購入した方が、住宅ローン控除拡大の恩恵を受け、総返済額を抑えることが出来るケースも出てくるのです。それなら消費税アップ後に購入しようと思われるかも知れませんが、これも一概に「アップ後の方が良い」とは言い切れません。
住宅ローン控除は所得税・住民税からの「税額控除」であり、収入やローン残高によって、誰もが最大限の控除を受けられるわけではないからです。年収が高く(800万円以上)、当初の借入額5000万円以上の方は、この住宅ローン控除400万の枠を最大限に活かすことが出来ると思うので、消費税アップ後が有利、年収がそれ以下の方なら、もともと支払う所得税や住民税が小さいことから消費税アップに見合った控除を受けるのが難しくなり、消費税アップ前が有利ということになります。
消費税アップ前かアップ後か、自分はどちらの方がメリットがあるのか、購入前にしっかりシュミレーションする必要があるわけです。
そして、変動金利、固定金利にしてもそれぞれメリット、デメリットがあります。今は超低金利ですから、ほとんどの方が変動金利を選択されるみたいです。しかし、今後金利が上昇した場合、3000万円以上の借り入れがある場合は金利が1%上がれば、総返済額も500万円もの差が出てきます。返済額や返済期間は自分で何とかすることはできても、金利の上昇は自分ではどうすることもできません。住宅ローンを組む時の鉄則は「借りられる額」ではなく、「返せる額」。どのような商品を選択するにしても、これは間違いないと思います。
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