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Channel: 尾崎勇気のオフィシャルブログ
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「大相撲秋場所 千秋楽」

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大相撲秋場所千秋楽、優勝決定戦の末、鶴竜が照ノ富士を下して12勝3敗で2回目の優勝で幕を閉じました。 今場所は後半戦に入ってから上位力士の星の潰し合いが激しく、優勝争いが二転三転しました。見る側にとっては誰が優勝するか分からない、非常に見応えのある面白い場所だったと思います。白鵬が休場したことによって、ここまで優勝争いが混戦するわけですから、それだけ白鵬以外の力士の実力が拮抗しているということでしょう。 独走状態だった照ノ富士は、十二日目の栃煌山戦に敗れたことによって完全に歯車が狂いました。そして翌日、稀勢の里戦で膝を痛め、この怪我が優勝を逃す大きな要因となってしまいました。成長著しく、四つになったら無類の強さを発揮する照ノ富士を正面から圧倒するわけですから、稀勢の里の地力の高さ、今後の飛躍の可能性もあらためて証明したと思います。 立ち合いの変化を多用した鶴竜にも非難の声が集まっていましたが、鶴竜はこれまで変化しなかった場所の方が圧倒的に少ない力士です。それは横綱に昇進した後も同じで、押しの強い、圧力のある力士に対しては毎場所必ず一度は変化しています。それだけ相撲内容よりも勝負に勝つことに徹した力士なのです。 そのスタンスは今後も変わらないと思うので、対戦相手は「立ち合いで相手が変化をする可能性がある」ということを常に念頭に置いておかなければ、これからも鶴竜の変化を食ってしまうでしょうね。 結びの一番は、本割で鶴竜が負傷している照ノ富士に敗れるという、あの展開は意外に感じた人もいると思います。しかし、結果的に優勝した鶴竜は横綱の面目を保ち、照ノ富士も決定戦で敗れはしたものの、途中休場の危機の中で、優勝に準ずる成績を残せたわけですから、双方にとって「いい結果」で終わったと言えると思います。12勝では横綱昇進の起点にならないという意見もありますが、少なくとも本割で勝って優勝に準ずる成績にしたことで、「昇進の可能性」は残すことができたわけですから。

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