先日、東京ビッグサイトで行われた朝日住まいづくりフェア2012に行ってきました。木造、RC、競売物件と各社それぞれのブースでビジネスモデル、新商品の説明会が行われていました。
その他、各所でセミナーも多く行われていて、私は疲労医学講座教授、梶本修身氏による「疲労医学からみた本当の癒し・快適・抗疲労住宅とは?」のセミナーに参加。
まず冒頭、梶本氏による、「疲労は思考や運動など、脳や筋肉で酸素が大量に消費されると同時に、活性酸素が発生し、この活性酸素が脳神経細胞を傷つけ、組織のパフォーマンスを低下させる」という疲労のメカニズムの説明。
私も現役の頃、活性酸素を除去するサプリメントを取っていたので、この辺りの知識は多少はありましたが、意外だったのが「日本人の疲労」に関する話。
日本人の疲労はエネルギー不足で起きることは希で、多くは骨格筋や脳の一部で酸素を大量消費した際に出る活性酸素が原因で、運動にしても、常に呼吸、心拍数、体温をコントロールするため、筋肉よりもむしろ自律神経の中枢が疲労しているということでした。
もちろん、職種によってその度合いは違うとは思いますが、多くの人は仕事をすることにより、体が疲れているのではなく、自律神経の中枢、つまり「脳」が疲れているそうです。従って、「精神疲労、運動疲労を軽くするにはその自律神経中枢にかかる負担を軽減するとこが一番の疲労軽減対策になる」とのこと。
その「自律神経の負担を軽減する」ためには、何より自然に同調させた「光の照度と色」、と「空間温度・湿度」が大切。一日中同じ照度、温度、湿度環境にいることは、脳を「時差ぼけ」させているのと同じで、自然に同調させたゆらぎある環境を作ることが大切と梶本氏は仰っていました。
なるほど、確かに変化がない空間にずっといたら眠くなったり、集中力がなくなったりしますよね。
「照度や温度を自然と同調させる」ための照明器具や空調設備も今は多く販売されているみたいです。疲労回復の一つの方法として、自宅でこれらを試してみるのも面白いかもしれませんね。
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